
人間味のある査定の想い出。
高校の頃から50ccバイクに良く乗っていた私は、幾つか乗り換えた後、後輩から貰ったモンキーという50ccバイクを気に入って、それを長く使っていました。その頃は専門学校に行く事を決め、家庭的に裕福な方でも無かったので、自分で貯金を貯めていました。しかしその専門学校は、結構高額な入学金が必要な事もあり、泣く泣くお気に入りのモンキーを買い取って貰う事にしました、勿論高く売れて貰えると有難いですし、入学金の足しにも少しはなりますから、地元のバイク屋さんでも良かったのですが、愛着もあるバイクでしたから、バイクを沢山扱うような専門的なトコに出そうと思い、少し地元から離れたお店に持って行きました。
そこの店員さんは、いかにもバイク屋さんな繋ぎを着て優しそうな方で、売りに出すモンキーにそのまま乗って持って行った時も、丁寧に査定して下さいました。元々50ccのバイクなので、そこまで高い値段はつかないだろうと思ってましたが、モンキーの中でも人気のあるゴールドカラーだった事もあり、買取価格は思ってるよりも少し多めに感じました。そしていざお金の受け渡しの時に、その店員さんが『結構丁寧に乗っているようなので、査定価格少しだけ多めにしときましたよ』と言ってくれました。お金にしては5千円くらいですが、バイクの状態を見て、自分が気に入って大切に乗っているのがわかってくれたような気がして、凄く嬉しかった記憶があります。
その後バイクからは、専門学校や生活の忙しさから遠ざかってしまっていますが、モンキーは自分が乗っていた中でも一番扱いやすく、愛着のあるバイクなので、いずれ取り戻したいなと思ってます。
学生の頃はかなりハマっていたバイクは、未だに街で見かけても、そのモデルが学生の頃にあったような物ですと、懐かしいなと思いながら、ついつい見てしまいます。
その頃入りたかった専門学校にも無事入学できて、決してそこまでの金額では無かったですが「あの時売ったモンキーとほんの少し、査定を高くしてくれた店員さんが、自分のその後の人生を助けてくれたのかな」とかたまに思ったりします。